英語教育にもICTを活用~普連土学園を訪ねる(13)

写真 : スティフラー先生(左)とオコナー先生(右)

普連土学園でICT委員も務める英語科のスティフラー先生、オコナー先生のお二人にお話を伺った。

―――――英語科でどのような授業を担当されているのですか。

 スティフラー先生
「英会話です。英語で自分の考えを表現し、英語でコミュニケーションをとれるようにするための授業です。
 これまでの英語学習では『会話のための英語』と『大学入試用の英語』は分かれていました。しかし大学入試形態も変化しているため、そのような明確な区分けは難しくなっています。
 生徒が大学に合格でき、英語でコミュニケーションがとれることを目的に授業を行っています。
 普連土学園には、ネイティブスピーカーが5名います。私たちは、中1から高1まで英会話の授業を日本語は使わず、英語だけで行っています。そして中3から高3までの生徒には、日本人の先生と共同でチーム・ティーチングという授業を行っています。「この表現はフォーマル過ぎる」とか、「間違ってはいないけど、このような表現はしない」、「文法的には合っているが、相手に対して失礼になる」などとチェックをしています。」

―――――授業ではディクテーションなども行われていますか?

スティフラー先生
「授業の一環として、リスニングや発音の練習用にディクテーションを行います。
 また、授業では話の効果的な組み立て方やボディランゲージなど、英語で上手く伝えるためのコミュニケーション技術も教えています。」

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画像:FGSウェブキャンパス:中2 : English – Oral Communication
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―――――ライティングやスピーキングを通して自分の意見を伝える機会は日本ではあまりないと思うのですが。

スティフラー先生
「少しずつ変わってきていると思います。普連土では生徒が論文を書き、下級生にプレゼンテーションをする機会もあります。毎週木曜日のクラス礼拝で、当番の生徒は、自分の考えを作文用紙に書き、それをクラスの皆の前で話します。普連土の生徒は昔から自分の考えを他の生徒に伝える機会が多くありました。」

―――――先生方は、FGSウェブキャンパスをどのように利用していますか?

スティフラー先生
「英語学習の教材となるビデオを作成し、FGSウェブキャンパスにアップロードして、生徒たちに見てもらっています。
 夏休みの宿題として、例えば中1でしたら、英文を聞かせ、その場面の絵を想像して描かせるというようなことしています。昨夏までは、私たちが作成した教材を、CDに1枚ずつ焼き、生徒に渡していました。でも、今年の夏は、宿題をウェブキャンパスに直接アップすることができ、助かりました。

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画像:FGSウェブキャンパス:中1 : English – Oral Communication / Summer Homework
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 インターネット配信でのビデオ教材を通して教育を推進しているカーンアカデミーのように、これからは日本人の先生と協力して一緒にビデオを作りたいと考えています。例えば「この英文はなぜ間違っているのか」と、私たちネイティブの英語教員が説明をしても生徒たちが理解できないことがあります。そのとき、日本人の先生が補足説明すれば分かりやすい教材になると思います。そのようなビデオがFGSウェブキャンパスにあり、各自生徒が学習できれば、スムーズに文法が理解できるのではないかと思います。」

―――――お二人はFGSウェブキャンパスに英語でブログも書かれていますね。

スティフラー先生
「私たちが英語のブログを作れば、生徒たちがその内容を読んで、自分の意見を書き込めるのではないかと思って作りました。
 ただし、このブログを見ている生徒が、まだまだ少ないのが現状です。どうやればブログを見る生徒が増えるのかと、知恵を絞っているところです。」

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画像:FGSウェブキャンパス:English Blog
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――――― FGSウェブキャンパスの英語のビデオは、色や音のセンスが良いですね。ご自身で作られているのですか?

スティフラー先生
「テクノロジーの進歩でビデオ制作が身近になっているので、基本的に自分で作っています。例えばiPadで録った動画は、すぐにアップルのiMovie(ビデオ編集ソフト)で編集します。iMovieだからできたのだと思います。4、5年前だったら、かなり時間がかかったと思います。」

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画像:FGSウェブキャンパス:中2 :English – Oral Communication / Dictation
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―――――オコナー先生がFGSウェブキャンパスで教材として提供されている「マザーグースの歌」も自分で作っているのですか?

オコナー先生
「はい、自分で歌っています(笑)。畠中ルイザ先生と一緒にイラストを描いたりして作っています。絵が大好きなので、教材制作も楽しいです。」

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画像:FGSウェブキャンパス:中1 : English – Oral Communication / Mother Goose
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―――――今後、FGSウェブキャンパスにどのような教材を増やしていきたいですか?

スティフラー先生
「インターネットで利用できる英語関連のサイトがいろいろありますが、多くの英語教材は受験英語が中心で、生徒の語学への興味を沸き立たせるような優れたものは少ないのが現状です。
 生徒の学習レベルに合い、なおかつ語学学習への関心を失わせないようなビデオ教材は、自分で作るしかないと思っています。
 また、YouTubeなどに英語を母国語とする有名歌手のインタビューがあれば、生徒たちの学習に役立つようにFGSウェブキャンパスで紹介したいと思います。
 このようにインターネットで何を見るべきなのかを生徒たちに積極的に示すキュレーター(情報を選択する専門家)としての方向にも、今後進みたいと考えています。」


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