漫画を教えるために教育工学を学ぶ~すがやみつるさん特別インタビュー(1)

画像:すがやさんと「ゲームセンターあらし」

 今回は、漫画家、作家として多彩な創作活動を行う一方で、京都精華大学マンガ学部キャラクターデザインコース常勤教員を務めるすがやみつるさんにeラーニングについてお話を伺いました。
 すがやさんは、作家として活動する一方で教育工学を学び、現在の教育活動においてもMoodleを利用し独自にeラーニングのプログラムを作成して授業に用いています。学習者、教員という両方の立場でeラーニングを使用するすがやさんの考える効果的な学習形態とはどういったものなのでしょうか。

―――――本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、すがやさんがeラーニングに触れたときのことをお聞かせ願えればと思います。

すがやさん
「よろしくお願いします。私はもともとアマチュア無線を趣味にしていました。その延長で1970年代の終わりにパソコンを触りはじめ、1985年からパソコン通信を始めました。国内外のパソコン通信ネットに接続していたのですが、その過程でアメリカではパソコン通信を使った通信教育が行われていることを知り、日本でも同じような通信制大学が始まったら受講してみたいな……と考えていました。高卒で漫画の世界に飛び込み、漫画家になってしまったせいで、大学で学んだ機会がなかったからです。
 初めてeラーニングを体験したのは早稲田大学人間科学部のeスクールに入学してからです。2000年代の初めに複数の大学や専門学校から、「漫画を教えてほしい」という依頼を受けたことが、大学に入ったきっかけでした。京都精華大学が2000年にマンガ学科を設立したところ、入学希望者が殺到して入試の倍率が20倍にも達する人気となり、それを見た全国各地の大学が漫画やアニメ関連の学科やコースを設けたことから、私のようなベテラン漫画家に教員の誘いがかかったわけです。
 でも、自分自身が大学で学んではいなかったのと、しっかりとしたメソッドを持って教えなければ「学生に失礼だ」という思いがあって、大学で学ぶ方法を模索していました。そのときに見つけたのが早稲田大学人間科学部eスクールでした。これはインターネットを使った通信制大学で、すでに20年近くネット生活を体験していた私には、まさにうってつけの大学でした。特に注目したのは、教育工学という分野を学べる点についてでした。コンピューターやネットワークに親しんでいたこともあって、漫画教育にも工学的な観点を持ち込みたいと考えていたものですから、教育工学という言葉の響きにとても魅力を感じました。」

―――――では初めは学習者としてeラーニングを利用していたわけですね。具体的にはどういった形で取り入れられていたのでしょうか?

すがやさん
「そうですね。早稲田大学のeスクールでは、うまく時間割を組むと卒業に必要な124単位すべてが、WEB上での受講で取得可能でした。eスクールでは教授が作成した動画を好きなタイミングで視聴して、レポートの提出や試験などもWEB上で行うものでした。もちろん、質問等を行う機会も用意されており、これは電子掲示板を用いて受講生全体で共有できる形で展開されていました。
 また、受講生30人に1人ほどの割合で授業のサポートを行う教育コーチという名のアシスタントが割り振られており、この教育コーチがレポート課題の添削なども行ってくれていました。こういった学習活動のすべてがWEB上で完結できるので、働きながら学びたい方にとっては、まさにうってつけのシステムであると言えるのではないでしょうか。
 ちなみに受講生は日本全国に留まらず、海外在住の人たちも学生として参加できる点もeラーニングの魅力のひとつだと思います。」

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画像:早稲田大学eスクールのホームページ
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